近ごろ用いる『素問』、『霊枢』は,当然ながら日本内経医学会が発行しているもの。まあ,実際には,パソコン上のテキストを利用するほうが多いけれど,もともとの様子が心配になれば,影印を覗いてみるわけだ。で,最近は小さな文字がややつらい。『素問』の王冰注や新校正は,夜間の節電の下,疲れた目にはややつらい。それで,もともとの顧従徳本ではどんな程度の大きさの文字だったのかと気になって,開いてみたら,巻頭付近に:
上海涵芬樓景印明顧氏翻宋本原書板心高營造尺六寸七分寛四寸九分
とあります。はずかしながら,最初,尺六寸七分✕四寸九分とみて,とんでもない,そんなに細長いわけがない,と思いました。勿論,営造尺で切ります。つまり,六寸七分✕四寸九分です。営造尺は昔の大工が使った尺で,つまり家屋や城壁を営造するときに使用した尺のようで,一般の尺より,若干長くて1尺=30.65センチ。してみると,もともとの顧従徳本は,高さ20.53センチ✕幅15.01センチ。面積で四倍ほどに拡大コピーして,B5のスクラップブックに貼り込むと,昔の本物に近い大きさということになる。昨今の影印本がB5でシリーズ化するのにも,根拠が有ったんですね。
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